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2016年4月9日

NMT inc. インタビュー特集 第19回 フォトグラファー 飯田かずな

飯田かずなインタビュー

所属クリエイターをより深く知って頂く事を目的としたインタビュー特集。
第十九回目は、フォトグラファー 飯田かずな(いいだかずな)のインタビューをお届け致します。

 

「繋ぎ合わせるという事」 飯田かずな

人はいつ、どのようにして成長して行くのだろう。
また、個性は何をもって形成されるのだろうか。

写真家、飯田かずな。
飯田の作品の数々を目の前にすると「個性」について考えずにはいられない。
少し笑いながら飯田はこんな事を言った。
「人と話していると、この人の顔はキュウリに似ているなあ、なんて考え始めたりして」
飯田は作品創りの事を、妄想の世界を創り上げる事だ、と言う。
とりわけ飯田が得意とするのは、それぞれの写真を繋ぎ合わせる技法である、コラージュだ。
飯田の作品はどれをとっても、思わず笑顔になってしまうものばかりだ。

「でも、学生の時は、今ではとても考えられないくらい、アングラでモノクロの写真ばかり撮っていたんですよ」
飯田が本格的に写真を学び始めたのは、90年代前半だ。
当時、徐々にMacintoshがアートの現場に普及し始めた。
飯田は積極的にそれを取り入れることで、自らの作風を変化させて行った。

飯田の作風を、コンピュータによる画像技術の進化が支えた事は確かだが、それだけではない。
「何の為に作品を創り、皆さんに見せるのかをよく考えた結果なんです」
一つひとつの作品は、写真家としての世界観を表現する為のものである事は確かだ。
しかし同時に、作品は鑑賞する人を楽しませる為にあるべきだ、と飯田は言う。

「まずは撮ってみる事。リリースは後から考えるようにしています」
飯田はこれまで、その時々に「愛おしい」と感じるものを被写体にしてきたという。
近所の猫や青空、自分の祖父母など。
そのどれもが、見る人をどこかほっとさせるから不思議だ。
あくまで、鑑賞者の気分が良くなるような写真を撮り続けたい、という飯田。
「だから、リアルではなく、妄想を追求していきたいんです」

インタビュー後、飯田の個展「ベビ★デコ」を鑑賞しに行った。
赤ん坊を中心にしたコラージュによる作品の数々。
そこには、確かに飯田の妄想の世界が広がっていた。

カラフルな色合いの中、赤ん坊があどけない表情でこちら側を見つめる。
私はその時、不思議な感覚に包まれた。
そして、飯田がインタビューで言っていた「愛おしいもの」の意味が分かった気がした。
子供をもつ親であれば誰もが感じる愛おしさと、自分が子供だった頃の愛おしさ。
飯田はそれらを繋ぎ合わせたのだと思う。
それはまるで、新しい絵本を初めて開く時のような感覚に似ている。

飯田はこれからも写真家として、夢の一つひとつを繋ぎ合わせて行くのだろう。
それは言わば、いいとこ取り、なのだと思う。
飯田が何かとなにかを結びつける度に、更に新たな一つの夢が浮かび上がる。

そして、鑑賞する我々は気づくのだ。
自分自身の経験に照らし合わせながら、ああこんな夢もあったのか、という事を。
飯田が見せる新しい夢の存在を知り、我々もまた、新たな夢を求めて動きだす。
そのようにして、鑑賞者との絆をも生み出しているのが飯田の作品なのだ。
☆飯田かずな プロフィール☆

(執筆)加藤陽太郎 クリエイティブディレクター。1984年生まれ。早稲田大学大学院国際情報通信研究科修了後、日本郵便株式会社本社勤務を経て独立。
メディア関連企業の戦略策定や企画のプロデュースをはじめ、執筆や写真撮影によるコンテンツ制作を手がけている。

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