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2015年6月2日

モデル事務所 NMT inc. インタビュー特集 第8回 吉田友利恵

吉田友利恵インタビュー
所属モデルをより深く知って頂くことを目的としたインタビュー特集。
第八回目は、吉田友利恵(よしだゆりえ)のインタビューをお届け致します。

 

「イメージは私のもの」 吉田友利恵

誰しも、何か別の自分に変わりたいと思う事はあるだろう。
もっと美しく、もっと強く、もっと賢くといった数々の願望。

ファッションモデル、吉田友利恵。
吉田がこれまでモデルとして活躍する上で原動力となったのは、「変わる」事だった。
地元広島で生まれ育った吉田。
「昔は人前に出る事すら中々できなくて。人見知りだったし」
そのように過去を語る吉田は、高校卒業間近までモデルとは全く違う職業に就こうかと考えていたという。
しかし、あるきっかけで広島のモデル事務所に所属する事となった。
モデルになる事で、自分が他の何かに変われるような期待を秘めていたのだろうか。
ものは試しと軽い気持ちだった、と吉田は振り返る。

いざ、レッスンを始めての事。
「最初は凄く大変でした」
カメラの前に立ったら体が震えた、という。
表情はこわばり、思うようにウォーキングもできなかった。

しかし、持ち前の負けん気で地道にレッスンを続けた。
その成果もあり、広島での仕事を徐々に増やしていた頃、着実に自分が変わった事に気づいたようだ。
いつの間にか、背が高いというコンプレックスも消えたという。
「気がついたら、モデルに夢中になっていました」
モデルを始めて一年後、吉田は更なるステージを求めて、東京へ向かった。

吉田にとって、何がそこまで夢中にさせるのか。
「色んなキャラクターになれるのがモデルの醍醐味だから」
モデルには様々なシチュエーションがあり、その時々によってキャラクターを変える必要がある。
ストリート、コンサバ、モード、ウエディングなど。
内容によって、全く異なる世界観が求められる。
それらを華麗に表現する吉田には、どうやら秘訣があるようだ。
「はっきりとイメージする事。つまり変身、かな」
アニメのヒロインが変身する事に例えて、吉田は言う。
明確にキャラクターを思い描き、入り込む事。
「イメージがしっかりできていれば、絶対それになれるから」

かつて、別の何かに変わりたい、という想いからモデルのキャリアをスタートさせた吉田。
心の奥には、理想としている何かがいつもあった。
吉田はその理想を、抜群の想像力をもって、極めて鮮明に思い描いていたのだ。
ユニークな表現でこう言った。
「想像が、現実の世界に飛び出す感じ」
吉田は、一つひとつを現実のものとして獲得していったのだ。

変わりたいという願望と、それに対する想像力が吉田を成長させた。
今では数々のキャラクターに「変わる事」が吉田にとっての仕事であり、何よりのやりがいだ。
「将来やってみたいキャラクターは色々あって」
笑顔で自信溢れる受け答えをするのを見ていて、既に大きなイメージが吉田の中に完成している予感がした。

☆吉田友利恵 プロフィール☆

(執筆)加藤陽太郎 クリエイティブディレクター。1984年生まれ。早稲田大学大学院国際情報通信研究科修了後、日本郵便株式会社本社勤務を経て独立。
メディア関連企業の戦略策定や企画のプロデュースをはじめ、執筆や写真撮影によるコンテンツ制作を手がけている。