東京モデル事務所|ニュートラルマネジメント

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#07 モデルとして、仕事を続けていくということ

モデル事務所という仕事

モデルの仕事には、波があります。

撮影が続く時期もあれば、思うように仕事が決まらない時期もある。昨日まで忙しかった人のスケジュールに、急に空きが増えることもあります。

僕自身、モデルをしていた頃、仕事が思うように入らない時期がありました。事務所を始めてからも、所属モデルたちのそうした時期を何度も見てきました。

仕事が増えれば嬉しいし、減れば不安にもなる。それは自然なことだと思います。

ただ、長くこの仕事を続けるには、目の前の仕事が決まったかどうかだけでなく、少し先のことも考える必要があります。

今回は、モデルとして仕事を続けていくことと、そのために事務所ができることについて書いてみたいと思います。

01

今ある仕事が、ずっと続くとは限らない

何年も同じブランドの撮影を担当しているモデルがいます。

毎月のように撮影があり、スタッフとも顔なじみになる。仕事内容を理解しているので、現場もスムーズに進む。

そういう関係は、モデルにとって大きな財産です。

一方で、どれだけ良い関係が続いていても、仕事の内容が変わることはあります。

クライアントがリブランディングを行う。撮影の回数が減る。新しいイメージを求めて、起用するモデルが変わる。

モデル本人の仕事ぶりに問題がなくても、そうした変化は起こります。

だから、今ある仕事を大切にしながら、次の仕事のことも考えておきたいと思っています。

今のレギュラーを続けながら、まだ仕事をしたことのないブランドにも目を向ける。これまでとは違う分野にも、少しずつ可能性を探る。

忙しい時期には、目の前の撮影だけで手一杯になることもあります。でも、順調なときほど、その先を考えておきたい。それは、モデル本人だけでなく、事務所にとっても大切なことです。

02

仕事が減った時、まず何を考えるか

仕事が減ると、モデル本人は自分に原因があるのではないかと考えることがあります。

年齢なのか。見た目なのか。技術が足りないのか。

もちろん、改善した方がいいことが見つかる場合もあります。ただ、仕事が減った理由を、最初から本人の問題だと決めつけたくはありません。

まず、何が変わったのかを確かめます。

これまで仕事をいただいていたクライアントの撮影自体が減っているのか。求められるモデル像が変わったのか。それとも、新しい仕事への提案が十分にできていなかったのか。

同じように仕事が減っていても、理由が違えば、次にすることも変わります。

作品撮りで新しい表現を見せる事が合う人もいれば、レッスンを重ねる事が合う人もいる。これまでとは違うクライアントへの提案が必要な場合もあります。

本人に何かを求める前に、事務所としてできることはなかったか。そこは、僕自身も考える必要があると思っています。

03

仕事の本数だけで、その人を判断しない

モデルの仕事には、いろいろな形があります。

毎月決まった撮影がある人。広告を中心に活動している人。複数のブランドから、その都度声がかかる人。

仕事の内容も、ギャランティも、撮影日数も違います。だから、単純に何本仕事をしたかだけでは、その人の状況は分かりません。

たとえば、撮影本数は少なくても、大きな広告の仕事をしている人がいる。一方で、何年も定期的な撮影を続け、安定して仕事をしている人もいます。

僕は、どちらか一方だけを評価したいわけではありません。

もちろん、モデルとして仕事をする以上、結果は大切です。仕事が決まらなければ、活動を続けることも難しくなります。

ただ、数字を見るときには、その中身も見たい。

今、どこに必要とされているのか。以前と比べて何が変わったのか。新しい仕事に繋がる動きがあるのか。

目の前の数字だけでは見えないことも含めて、一人ひとりの状況を考えたいと思っています。

04

事務所とモデルで、見えているものは違う

モデルには、自分にしか分からないことがあります。

最近どんな仕事が面白かったのか。現場で何が難しかったのか。これから挑戦したいことは何か。

一方で、事務所には別の情報があります。

どんなモデルを探しているという相談が増えているのか。クライアントからどのような声が届いているのか。今、どの分野に提案できる可能性があるのか。

その両方が揃って、初めて考えられる事があります。

モデルと話すときは、本人がやりたいことを、できるだけ聞いておきたいと思っています。ただ、「やりたい仕事は何?」と聞くだけで終わりにはしたくありません。

今の仕事をどう感じているのか。どんな経験を増やしたいのか。今後どんな働き方をしていきたいのか。

年齢を重ねれば、仕事に対する考え方も、生活の状況も変わっていきます。ずっと同じ目標を持ち続ける人もいれば、活動するうちに新しい目標が見つかる人もいます。

以前話したことが、今も同じとは限りません。だから、定期的に話す必要があるのだと思います。

05

続けることは、同じ場所にとどまることではない

モデルとして長く活動している人たちを見ていると、ずっと同じ仕事だけをしてきたわけではないことが分かります。

若い頃に活躍した分野から、少しずつ仕事の幅が変わっていく人もいます。ある時期から、以前とは違う魅力が評価されるようになる人もいます。

もちろん、長く続けたいと思っても、簡単ではありません。

市場の状況も変わりますし、本人の努力だけではどうにもならないこともあります。事務所が提案を続けても、必ず仕事が決まるわけではありません。

それでも、これまで積み重ねてきた経験を、次にどうつなげられるかは考え続けたいと思っています。本人が大切にしてきたものを残しながら、新しくできることを探す。必要なら、これまでとは違う仕事にも目を向ける。

変わることは、それまでのキャリアを否定することではありません。

モデルの仕事を続けていくには、本人の努力も、事務所の提案も、どちらも必要です。

うまくいっているときも、そうでないときも、今の状況をきちんと見て、次に何をするかを考える。その話ができる関係でありたいと思っています。

僕は、モデル事務所の仕事を、そういう長い時間の中で考えています。

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2026.10.25